部下の実力を短期間で伸ばすには何が必要か?

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マネジメント

最近、プロジェクトを通じて、経営陣やマネジメントの方から、「部下がなかなか成長しない」という悩み(というか、ぼやき)をよく聞く。

私も一経営者として、そのような悩みが全くない、と言えば嘘になる。

しかし、創業2年目で社員が10数名、しかも人的資本が生命線の弊社にとって、いかに短期間で社員を戦力化させるか、は最重要経営イシューの一つであり、正直ぼやいていてもしょうがない。

とりわけ、弊社の顧客は、大手ナショナルクライアントの経営陣やマーケティング部門のエース級社員。社員は、そんな百戦錬磨を相手に、Day1からバリューを出すことが常に求められるから、ぼやいている暇があれば教育、教育、教育だ。

では、実際問題、短期間で社員を戦略化するために、弊社はどのような教育を行っているのか?

社員の実力を”120%”ストレッチさせる仕事を与え続ける

その答えは、ずばり「社員の実力を”120%”ストレッチさせる仕事を与え続ける」である。

「小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところに行ける唯一の方法」

イチローの言葉にあるように、結局、小さなチャレンジ*を日々積み重ねない限り、人は成長しないのである(*ちなみに、弊社では”Dive, or Die”というミッションになぞらえて、”Dive”と呼んでいる)

しかし、求められる能力の全体像や、どのような努力をすればよいかが見えていないジュニアスタッフに対して、実力に見合わない難しいタスクを振っても、早々に心が折れてしまう。

そこで私が気をつけているのは、社員の今の実力を100%として、その社員が”120%”の実力を出さないと遂行できないタスクを見極めてお願いする、ということだ。

“120%”=ゴールイメージとアプローチを示してギリギリできるタスクか

“120%”というのはだいぶ感覚的ではあるのだが、目安としては、

・ゴールイメージ(どんな目的に基づき、何を出して欲しいのか)
・アプローチ(目的を達成するために、何をどのように進めるのか)

の仮説を社員に提示して、2~3回ぐらいのレビューやフィードバックで仕事が完結するタスク

を意識して振るようにしている(もちろん、社員が成長してきたら、アプローチの設計から任すなど、徐々に難易度を上げていく)

これはあくまでも私見だが、多くの会社で部下が思うように育っていないのは、上司からゴールイメージとアプローチの仮説が提示できていないこと。

そして、部下のアウトプットに対して適切かつタイムリーなフィードバックがなされていないことが原因だと思う。

つまり、部下を成長させたいと思ったら、上長自身が部下の一歩先をいって、仮説を考えておくことが大事、とも言える。

上長が仮説持つこと=答えを部下に提示することではない

ここでよく勘違いされるのが、上長が仮説を伝えてしまったら、部下がそれを答えと受け取って考えなくなるのではないか、ということ。

しかし、それは間違っていると思う。

なぜか、というと、世の中ほとんどの言説や主張は仮説に過ぎず、常に検証の対象となるからである。

逆にいうと、唯一無二の答えなど存在しないので、仮説と検証はセットであり、上長・部下のやりとりを通じて、一緒に仮説をブラッシュアップしていくものだ、と捉えて上長は仕事を振った方がよいのである。